営業部の久木原です!
太陽光を農業と発電で共有するソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)。
最近では、庄内でも良く見かけるようになってきました。
脱炭素社会におけるソーラーシェアリングの方向性を簡単に整理してみました!
「ソーラーシェアリングも売電型から自家消費へ」
そもそも、カーボンニュートラル宣言や脱炭素社会などと世の中が慌ただしくなる前から、ソーラーシェアリングという制度はあったわけです。
では、「ソーラーシェアリングって何のために始めた制度なの?」ということになるわけですが、まず大前提として抑えておかないといけないことは、ソーラーシェアリングは「あくまでも農地の一時転用であり将来撤去することが原則」ということです。
ですから、「農業を継続することが基本」となるので、農地転用し、農地ではなくなった土地で発電を行うような太陽光発電事業とは考え方が全く違う、別物ということになります。
このことからもわかる通り、「ソーラーシェアリング=農業継続・振興が目的」ということになるわけです。
では、ソーラーシェアリングにどんなメリットがあるのか?
少し前までは、ソーラーシェアリングのメリットは農地から農業収入に加えて、太陽光発電で発電した電気を売る「売電収入」が見込めることが1番でした。
農地から作物以外にも収益上がる。だから、農業の生産性があがるというロジックです。
しかし現在は、FIT(固定価格買取制度)の売電価格が下がっているため、ビニルハウスで使用する電力として活用したり、ポンプで水を汲み置いたり、畑でファンを回すなど「発電した電気を農業に使う(自家消費)」農家の方も増えてきました。
また、売電の単価が下がったとはいえ、FITの売電収入は20年間の固定価格ですから、売電して副収入にする農家の方も当然います。
農家の方のそれぞれの実態に応じて、個々の経営判断でソーラーシェアリングを活用しているわけです。
ただ、FITの売電価格が「上がることはない」ということと、電気代も「下がる要素がない」ということを踏まえると、私としては、今後は自家消費が増えているのではないかと考えています。
「自分でつくった電気を、次の作物を栽培する時にどう活用しようか。」
電気代が上がっているので、農業で使う電気を自家消費することを主軸としたソーラーシェアリングの導入は様々なニーズが今後発生するでしょう。
※ソーラーシェアリングの活用例
ブルーベリー栽培×ソーラーシェアリング×観光&若者(千葉県いすみ市)
また、当然ですが、使う電気を再生可能エネルギーで生み出すわけですから、カーボンニュートラルに貢献できます。さらに、近年の停電によるブラックアウトなど自然災害が多発していますが、ソーラーシェアリングは災害に対する集落のレジリエンスの強化にも貢献することができます。
「つくった電気を自分でつかう。そして、なるべく賢く使う」
この発想にはソーラーシェアリングにも、当然に当てはまりということ、そして将来に無限の可能性を感じています。
「2050年カーボンニュートラル宣言・2030年GHG46%削減の目標達成」と大上段にこられると、「うっ!」と構えてしまいそうになりますが、地元で、そして自分たちでできることを中心に、様々考えていきたいと思います!!
営業部 久木原
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